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ホテルでのトラブル
毎年、院生といっしょにアメリカの学校へ視察にいきます。その度に、航空券やレンタカーの手配を自分でします。それとホテルの手配は欠かせません。旅行業者に頼むのは楽ですが、旅の楽しみが減ります。苦労が少なくなり、想い出が残りません。旅 の醍醐味は自分で調べて苦労し、そこからなにかを学ぶことです。そのエピソードを紹介しましょう。
ある時、ミネアポリスの学校へ行った時です。出かける前に一人の院生にホテルの予約を頼みました。彼は、事前に一行10名分の部屋を予約したというのです。大抵は2人1部屋を予約します。外国のホテルは、1人いくらではなく1部屋いくらで請求します。
ホテルに着いて部屋割りをしようとしました。ですが、何かの手違いで2部屋足りないというのです。予約した院生は、書類を見せながらカウンターで懸命に交渉します。 一行は、交渉する同僚の院生のやりとりを一体どうなるのか遠目からじっと眺めています。
私は一行の団長なのですが、交渉役ではないので内心ニヤニヤしながら、カウンター で必死に部屋を交渉する院生の食い下がりぶりを拝見します。結局、「部屋は無い」ということになりました。4人の院生は泊まるところがないのです。読者の皆さんならこんな場合どうしますか。
1)簡易ベッドを入れさせる
2)別なホテルを紹介してもらい予約させる
3)ホテルに違約金を請求する
外国人は自分の非を容易に認めないところがあります。なんらかんら言って自分の立場を正当化することを私たちは忘れてはなりません。安易に「私が悪うございました」と言わないで、第三者に仲介させるのが彼らの流儀なのです。この流儀がやがて「保険」という制度を生んだのです。
この交渉は外交でも通用します。最初から自分の非 を認めたり、一方的に相手を非難するのでは、自分の足もとをみられることになります。まずは、論理的に自分の立場を説明する姿勢が大切です。そのことによって相手の譲歩を引き出すことに苦心します。最後はお互いの歩み寄りとなります。
さて、ホテルでの院生のことに戻ります。ホテル側は結局譲歩しなかったのですが、 別館に部屋を用意できるということになりました。そして部屋代を割り引いてくれました。私はこの院生の交渉に一切手助けしませんでした。大人同士の交渉に口出しすることは、院生のプライドにもかかわることだったからです。彼は不自由分な英語で懸命に自分を主張していたのです。ですから私がでる幕はありませんでした。
投稿日2006年10月16日 18:17




