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記事掲載者:成田 滋先生

プロフィールへ 海外出張の際に感じた海外情報や、その他レジャーの楽しみ方など徒然なるままにご紹介します。
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ジャンル:こぼれ話  海外情報  

コミュニティの形成と広場の役割 その1

MIL13036.jpg大分前の話ですが、北欧を旅したことがあります。国の代名詞「スオミ」と呼ばれるフィンランドと先日天皇陛下が訪問したバルト3国の一つ、エストニアです。時は7月で、白夜というものを始めた経験した懐かしい旅です。

なにせ、午前0時になっても外は明るいのですから面くらいました。東洋からの若くて元気の良いギャルの群はこうした国には見かけません。地図やガイドブックを手にする家族連れが見かけます。

多分田舎から汽車でやってきたかと思われる家族連れなどに出会います。身なりが質素なのと、なんとなく酪農や畑仕事をしているような風情が感じられる人々です。ここはこうしたお上りさんやまわりの国からの新参者が行き交います。

通りに面したカフェやレストランは、競うように色鮮やかなパラソルをひろげ、テーブルや椅子を並べて客を迎えています。待ちに待ったつかの間の夏、夏の盛りです。街のあちこちに広場があります。大道芸人のアクロバットや道化師のパントマイム、弦楽三重奏をかなでる音楽家、そうした芸術を演出する通りがかりの人々、そして白夜という舞台が用意されているのはなんとも贅沢です。

広場について考えます。そこの案内板には、古今、政治も経済も祭りごとなど貴族や庶民の生活は、この空間で繰り広げられたと記されています。議会が開かれ、政治が語られ、裁判も行われ、ついでに処刑も執行され、そしてとりなしの礼拝が行われたとあります。いわば神も市民も集まっていたのですね。

こうした場所では聖と俗の住み分けが難しいほど、政教が混在していたことがわかります。中世の暗黒時代やルネッサンスの華やかな時代を見つめてきたのは、この広場ということになります。広場に立ちますと、広場が市民の生活や文化の形成にどんな役割を果たしたのだろうと考えてしまいます。

街の原点は広場にあります。その中心はなんといっても市場という広場でしょう。広場は、生活の場でもあります。マーケット広場とかマーケット通りという地名が必ずといってよいほど大きな街にはあるのに気がつきます。首都のヘルシンキもタリンも例外でありません。広場は、とりわけ食の交流の場ではないのかと思われるほど活気があります。

どこの広場もこと食べ物に関しては、例外なく賑わいが演出されています。毎日早朝から市場が広場にできます。近隣の農家が競って新鮮な野菜や果物を山のように並べています。数時間前に掘り出したかのように土がべっとりとついている馬鈴薯を人々はせっせと買っています。

日本人には米のない食生活が考えられないように、かの地では馬鈴薯なしに食文化は語れないようです。それから苺などベリーの種類の多いのも北国の特徴です。オフィスの受付けには、苺が篭に入れられて自由に振る舞われています。広場のカフェでは、苺がのったケーキやルーバーブのパイをほおばりながら珈琲を注文するのが粋のようです。

投稿日2007年06月12日 09:29


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