ジャンル:こぼれ話
トウモロコシの思い出
昨日、岡山県の蒜山より送られてきたコーンをほおばりました。そのとき、北海道は美幌の町で小さいとき食べていた頃と人々が浮かんできました。美幌は私が昭和20年から27年まで住んでいたところです。
北海道ではコーンのことを「トウモロコシ」とか「トウキビ」と呼びます。「トウモロコシ」の名は、トウは中国の国であった唐に、モロコシは唐土(もろこし)から由来しています。中国から入ってきたことが伺えます。
母は、とれたてのトウモロコシを塩をいれてゆで、そのまま食べさせてくれました。当時は主食のような存在でした。甘味の強いトウモロコシは、未熟な時期に収穫してゆでるのがイチバンです。3本も4本も一度にむしゃむしゃ食べるとおなかはパンパンです。暫くしてからバターが出回ると、それを塗っていただきました。昭和20年代は誠に素朴な食べ方でしたね。札幌市にある大通り公園では、昭和35年頃から観光客に対して焼きトウモロコシが売られ始めます。一本50円くらいだったでしょうか。プーンという香りが流れていたものです。
今や、トウモロコシは食材としての利用が多岐にわたっています。完熟するとトウモロコシは堅くなります。完熟したものは、家畜の飼料や食品加工に回されます。実は、飼料や食品加工にするのが用途として最も多いのです。そのため日本は世界最大の輸入国になっています。コーンスープ(ポタージュ)、デンプン(コーンスターチ)や油、バター、ポップコーン、 コーンフレークなどにさ
れています。スナック菓子の原料としても多く用いられています。世界三大穀物の一つといわれるのも頷けます。
アメリカの中西部は「コーンベルト」とも呼ばれ、大平原でトウモロコシが栽培されています。アイオワ州などを車で飛ばすと、地平線までトウモロコシ畑が広がるのに出会います。アメリカは農業国であるのを実感するときです。こんな国と戦争しては勝てないな、といった感慨も襲ってきたものです。日本は消費の9割をアメリカから輸入しているといわれています。
トウモロコシは、今やバイオエタノールの原料としても重要になっています。天国の両親はバイオエタノールの登場にさぞかし驚いているはずです。蒜山のコーンをほおばりながら、それを栽培する人々の苦労と満腹姿を見守っていた母のことがコーンの香りに伝わってきました。
投稿日2010年08月13日 17:52




