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記事掲載者:由井 堅史さん

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ジャンル:こぼれ話  

「地物」と「転送物」・「せり」と「相対(あいたい)」Vol,2

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(先回の続き) 皆さんは市場には採れたての新鮮なものばかりが並んでいると思うでしょうが、実はそうばかりとは限りません。中には「捨てるよりはいいかなと思って出したんでしょ?」としか思えないようなヒドイ野菜などもありますし、また夏場の野菜などは暑さのせいで、セリを始める前から腐れかけてしまっているものもあります。

もっとひどいものはもう、本当にほとんど腐ってしまっているものだってあるのです。しかしこれらも「荷受」(売ります。ということで市場が品物を預かること)をした以上、「売ってしまわなくてはならない」という法の下、仲買人がムリヤリ買わされてしまうのです。せり売りをしていてそのような品物の順番なると、もちろん買い手がないのでせりは止まってしまいます。

そうすると仲買人たちはせり場からみんな逃げて行きます。そうです、そんな変な物を押し付けられては困るからです。でもせり人は仕事上誰かに押し付けなくてはならないので、あわてて逃げた奴や気の弱そうな奴(あと、押し付けた時のリアクションが面白い奴!)にその品物を押し付けます。もちろんそんな物は売り物にはならないため値段はただ同然ですが、市場には「ゴミは置いていってはダメ!」という厳しいおきてがあるため、買わされた仲買人はしぶしぶトラックに積みこんで持って帰らなくてはなりません

もちろん店に帰ったら今度は店の者から悪く言われながらそのゴミ、いや野菜をおろし、ゴミとして処分するのです。市場に出した農家の方もお金にならずに気の毒ですが、重たい思いをして「ゴミ」を積んで帰って、お金をかけて処分させられる店のほうもたまったものではありません。農家と仲買人、お互いのために、あんまりにもひどい物は市場に出すのはやめてもらいたいですね。
 
  そしてもう一つの売り方が「相対(あいたい)」です。これは字の如く仲買人と市場の職員が「相対して値段を交渉し、売買する」やり方です。この方法は主に転送物の際に使われます。交渉するといってもたいていの場合、品物ごとにあらかじめ値が決められているので、それにしたがって売買していきます。「たくさん買うからもう少し安くしろよ…」というようなことはありますが。早い話、みなさんが八百屋で買い物をするのと同じようなものです。
 
  このように市場では「せり売り」と「相対」が行なわれ、荷がやりとりされているわけですが、この二つのやりかたのどちらにもやはり長所や短所はあります。でもやっていて「おもしろい」のはやはりせり売りですし、市場の醍醐味とでもいうものはこのせり売りにあると思います。
 そこで次回は「せり売りでの値段の付け方・付き方」についてお話します。  お楽しみに。。

投稿日2007年05月02日 14:01


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