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記事掲載者:由井 堅史さん

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包丁を持って、野原へ行こう!?

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今回紹介する ひるぜんの春の山菜は「ヤブカンゾウ」「ヨモギ」「ヤブウド」の3種類です。3つもいっぺんに出てくると、こいつらは単品では主役にはなれない、情けないヤツらだなと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。


それぞれに良さはあるのですが、ヤブウドは別としても、あとの二つはあまりにもどこにでもいっぱい生えていて、立場的には「雑草」として扱われているくらいですので、やはり値打ちは少々下がってしまいます。珍しさや希少価値という点ではほとんど評価はゼロですものね。でもこの3つも、春の新芽の頃には立派な山菜ですので、バカにせず、ぜひ相手にしてやってください。

まずはヤブカンゾウ。春、まだ枯れ草がおおう野原や土手に、緑のきれいな細長い葉を持った株がいっぱい出てきます。ユリの仲間なのでユリの新芽によく似ていますが、ユリよりも葉が柔らかく、見た目にもおいしそうです。でもやたらといっぱい生えているので、これが食べられるとは思っていない人も多いのではないでしょうか。

根元の白い部分から上を刃物で刈り取ります。大きなものは葉の長さが20センチくらいにもなりますが、少し小さめの物のほうがやはり柔らかくて良いようです。さっとゆでて冷水にさらし、しぼって酢味噌和え(ぬた)なぞにすると最高です。

ちなみに私も昨晩はこのヤブカンゾウの「ぬた」で、一杯やりました。家の裏で刈りとったものをさっとゆで、茹でタコと辛子酢味噌で和えたのですが、ゆでてもコシのある葉は歯ざわりがよく、またクセがないので子供達にも好評でした。

また刈り取ってそのまますぐの生のものでも、汁の実や玉子とじ、炒め物などいろんな料理に青菜の代わりとして手軽に使えますので、とても重宝なヤツです。こんなにいっぱい生えている「草」が、こんなに簡単においしく食べられるとは知らなかったと、驚く人もたくさんいるのではないかと思われる、そんな草(山菜)ですので、みなさんも是非一度食べてみて下さい。大勢で頑張って食べても、とても食べきれないほど生えていますからご遠慮なくどうぞ…

ちなみにこのヤブカンゾウはそのまま成長すると1メートル近くにもなり、夏にはユリに似たオレンジ色のきれいな花を咲かせます。とはいえそのほとんどは、そんなに大きくなる前に雑草として刈られてしまう運命にあるのですが。

次はヨモギです。これはヤブカンゾウ以上にどこにでもたくさん生えていますねー。ほとんど雑草という感覚ですが、食べるのは若葉の頃。一番ポピュラーなのはやはり天ぷらと草もちでしょうね。これらについてはあえて説明する必要はないと思いますので省略しますが、食べたい方はお好きなだけどんどん摘んで食べて下さい。

相当の人数で向かっていかないと「乱獲」にはあたらないと思いますので、思う存分採ってください。採れば採るほど「雑草駆除」ということで、農家には感謝されるかも…

最後はヤブウドです。これは「ウド菜」という名で、春先にはスーパーなどでも売られていたりもしますが、ひるぜんではヤブウドと呼ばれています。

日当たりの良い土手や川原などに葉を広げるようにして生えています。成長すると背丈が1メートル位にもなり、一般的なウドと同じような葉や花を付けます。食用にするのは主に新芽の頃で、10センチくらい伸びた葉を根元から刈り取って食べます。

一番のおすすめはやはり天ぷらでしょう。ほのかな苦味が絶妙で、ふきのとうと並んで山菜の天ぷらの王様だと私は思います。よく、たらの芽が山菜の天ぷらの王様のようにもてはやされますが、こちらの二つの方がより苦味が強くて、私はおいしいと思います。まあ、酒飲みの好みといえば、それまででしょうが…

あとはおひたし。ヤブウドをさっと茹でて冷水にさらしてアク出しをし、よく絞って甘酢と合わせます。苦味が強いのでそれがかえって甘酢とよく合い、酒が進みます。またほうれんそうなどに少量を混ぜておひたしにすると、春の味になります。

また手軽に楽しみたいという向きには、ふきのとう同様、生で刻んで少量を味噌汁に浮かべるだけで、春が香り立ちます。我が家で朝の食卓を囲んでいるとき、私一人が味噌汁にヤブウドを浮かべただけで、みんながその香りに気づくほど、鮮烈な香りが立ちます。春の朝の寝ぼけた頭を覚ますのには、最高の「ハーブ」ですので、みなさんもどうぞ。

ということで、今回はどこにでもたくさんある山菜をご紹介しました。ダイヤモンドとガラスではダイヤの方がはるかに値打ちがありますよね。それはダイヤに優れたところがあるのももちろんですが、ガラスに比べてダイヤの方が希少価値があるのも大きな理由ですね。

身の回りにたくさんあるものは、つまらないものに見えてしまいますが試してみると意外と素晴らしいものであったりもするものです。ガラスだって昔は貴重品で、正倉院の宝物になったりもしていますものね。今回紹介したこれらの山菜はあまりにもどこにでもたくさんあるので、値打ちが低いように扱われていますが、どれも採って食べてみる価値のあるものばかりですよ。

ということで、さあ、みなさん、ナイフや包丁を手に、川原や土手に出かけましょう!って、これは一歩まちがえば犯罪行為にもなりかねませんねー。というのは冗談ですが、刃物の扱いにはくれぐれもご注意を…

写真は私が作った「ヤブカンゾウのぬた」です。

 

投稿日2008年04月06日 10:29


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