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王様j・女王様に対してはマナーを大切に

今回紹介するひるぜんの山菜は「タラの芽」です。
タラの芽はよく「山菜の王様」などと呼ばれます。なんで王様とまで言われているのか、私にはよくわかりません。タラの芽は確かにおいしい山菜ですが、他を圧倒して飛びぬけてウマイ!というほどのものではありません、正直言いまして。他にもおいしい山菜はたくさんありますし。
ではなぜ「王様」とまでいわれるのでしょうか。それはおそらく、その味のよさもさることながら、採れる量が他の山菜に比べて少ないことがタラの芽がもてはやされている理由の一つではないかと思われます。
タラの芽があまりたくさん採れないワケはタラの芽の「生え方」にあります。タラの芽は一本のタラの木からは原則ひとつしか採れません。木が大きくなれば枝分かれして芽が二つ以上付きますが、ふつうタラの木はてっぺんに一つしか芽が付いていません。「ナダの生一本」はお酒ですが、「タラの木一本」のタラの芽なのです。
タラの木は日当りのよい川原や土手、道べりなどにひょっこり生えています。枝も葉もない一本の棒状の木で、まるで突き刺した杖のように立っています。木全体にトゲがあり、素手でさわると大変に痛い目にあいますので、厚手のゴム手袋かタオルなどを使ってさわるとよいでしょう。
また木の背丈が高いと、当然その先端にある新芽も高い位置にあるので採るのには苦労します。そういう時には、テレフォンショッピングなどでおなじみの高枝伐りバサミが便利です。私も持っていますが、これはタラの芽採りの必需品です。
またそこまで大きくなっていない木ならロープが一本あれば便利です。ロープを投げてタラの木の先端部に巻きつけるように引っ掛け、引っ張るのです。そうすると引っ張られた木が斜めになるので先っぽの芽に手が届きます。タラの木にはトゲがあるのでロープもしっかりとかかります。しかしこの方法も大きな木にはやめてくださいね。高い木にロープを掛けてムリに引っ張ると、木が折れたり根元から傾いたりしてしまいますので。
そうやって採ったタラの芽の食べ方で一番人気なのはやはり天ぷらや胡麻和えといったところでしょうか。ほのかな苦味がありますが全体には淡白な味で、少し硬い茎の部分の歯ざわりがなんともいえないおいしさです。炒め物などにしてもおいしいのですが、我が家ではよくホイル焼きにして食べます。
タラの芽を4~5本並べてバターやマヨネーズを載せ、塩コショウをふってアルミホイルで包み、オーブンで焼くのです。ほっこりと蒸し焼きになった淡白なタラの芽と濃厚なバターの風味がよく合って、ホントにおいしいですよこれは。タラの芽に加えて白身の魚や鶏の胸肉、玉ねぎなども一緒に包むと更においしくなり、ちょっとした豪華な一品になります。
山から帰って一風呂浴びて、タラの芽のホイル焼きでビールを一杯!なんてなんと贅沢なんでしょう。こうして書いていてもタラの芽を採りに行きたくなってきます。ビールを冷やしておいて。あと赤ワイン(辛口)も冷やしておこうかな。その後は焼酎の湯割りも・・・こりゃまた飲みすぎだな、また。
タラの芽について書くときにはもうひとつ紹介しておかなくてはならない「仲間」がいます。それはコシアブラです。ひるぜんでは「ボカ」と呼ばれています。バカじゃありませんよ。タラと同じく新芽を採って食べます。ボカの木はタラと同じように棒状に突っ立っていますが、こちらの方がスラッとしていますしタラのようにトゲがありません。タラが王様ならばこちらは女王様といったところでしょうか。そしてこの女王様もとってもおいしいのです。
コシアブラという名のとおり、昔この木から採れる油をこして塗料に使っていたそうで、それだけ油分の多い木です。そのためか芽の方もキャシャな見た目に似合わずコッテリとした味わいで、天ぷらなどにしてもコクというか旨みがあり、タラの芽より私は好きです。
山菜通の中ではこのコシアブラこそが山菜の王様だと言う人人もいます。私もそのうちの一人なのですがこのコシアブラ、あまりたくさんは生えていません。まとまって生えている場所もあるのですが、木が小さかったりして量もタラの芽ほどには採れないので、よけいに価値が高い気もします。
さて最後に少々うるさいことを言いますがマナーについて一言。今回紹介したタラやコシアブラの新芽は一本の木に数個しか付かない貴重なものです。そして芽は木が生きていくためには絶対に必要なものです。その大切な芽を出たばかりのところでコギ採られるのですから木としてはたまったものではありません。
でも木は文句も言わずに黙って「二番芽」を出してきます。そうしないと自身が枯れてしまうからです。そこで大切なことはこの二番芽を採ってやらないことです。「3番芽は採ってはダメだけど2番芽までは大丈夫」などどいう人もいますが、仮にそうだとしてもそこまでして木をいじめてやってはダメだと私は思います。
またこれまたとんでもない話ですが、木が高くて芽まで手が届かないタラの木などを、途中から伐ったり折ったりしているオオバカヤロウも時々います。こんなヤカラには山菜を採る資格はありません。こんなヤツは将来地獄に落ちてタラの木の上を裸足で歩かされたりするんですよ、きっと。「タラの木地獄」なんていったりして。コシアブラの油で煮られたりするのかも…あーコワイ。
ということでみなさんも、これらの木の芽を採るときにはマナーをきちんと守ってくださいね。木を傷めちゃだめですよ。採るには一番芽だけですよ。
写真は近くの山で採ったコシアブラです。天ぷらにしておいしくいただきました。
投稿日2008年04月29日 21:40




