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人生いろいろ…ベビーコーンの巻

先回のこのコーナーで紹介しましたように、ひるぜん高原のトウモロコシは田植え後に植え付けが終り、今畑ですくすくと育っているところです。本格的な収穫は7月中旬頃から8月にかけての予定ですが、季節外れの台風や長雨による日照不足などなく、順調に育ってくれるのを願っています。
ということで大きく実った甘くておいしいトウモロコシの収穫はもう少し先になりますが、その前に畑ではもう一つの「収穫」があります。それは「ベビーコーン」です。
ベビーコーンはその名のとおりトウモロコシの赤ちゃんです。色はクリーム色、長さはだいたい10センチくらいといったところで、小さくてもちゃんとトウモロコシの格好をしています。ちょっとおしゃれなサラダや中華料理の炒め物などに時々入っていますので、食べたことのある方も多いと思います。
トウモロコシは成長すると一本の茎にだいたい3~4個の実を付けます。放っておくとそれが全部成長してトウモロコシの実となるのですが、栄養分が分散するため収穫される実はすべて小ぶりのものになってしまいます。家庭用なら「質より量」ということでそれでも良いのですが、お客様に大きくておいしいトウモロコシを届けたい出荷用としてはそれでは不合格です。
そこで最初に付いた実を一つだけ残し、後から出てくる実はすべて取り除く作業が行なわれます。その時取られた未熟なトウモロコシの実がベビーコーンなのです。
ベビーコーンは大手の食品会社なども瓶詰めや缶詰でも販売していますが、それらのほとんどは外国産です。そしてたいていの場合は水煮にしてあるのですが、やわらかくて歯ごたえもなく、正直言ってあまりおいしくありません。またちょっぴり薬臭いようなニオイも気になります…
その点ひるぜん産のベビーコーンはまったく違います。採りたての新鮮なものの皮をむいて、サッとゆがしてマヨネーズを付けて食べると最高です。ゆで具合によって歯ごたえも変わってきますが、軽めならシャキシャキ感も楽しめます。缶詰や瓶詰めの製品のように変なニオイもまったくありませんし、これだけでちょっとぜいたくなビールのおつまみになります。
あと軽くゆでたものは、炒め物や煮込み料理にもよく合います。八宝菜や酢豚などの中華やカレー・シチューなどに入れるとちょっとしたアクセントになりますし、料理がグッと引き立ちます。ベビーコーンが入っただけでなんだか料理が「本格的」という感じになりますし、小さな子供なんかお皿の中のベビーコーンを探すだけでも盛り上がっちゃいますよ。
そんなベビーコーンですが、ひるぜんでは最近まであまり食べられてはいませんでした。一部のグルメ?な人達は知っていたのでしょうが、ほとんどの農家はこの間引いた小さなトウモロコシの赤ちゃんが、とてもおいしい食材として利用価値が高いということを考えもしなかったのです。
でも最近では地元の道の駅などにも出荷されるようにもなり、徐々にその知名度が上がるとともに人気も高まってきています。そのうちベビーコーンもひるぜんの新しい特産物として更に脚光を浴びる日が来るのかもしれませんね。
それにしてもこのように出荷用のトウモロコシは一本の茎にたった一つしか実を付けさせないという事をみなさんは知っていましたか?成長するとトウモロコシの「木」は、2Mを超えるほどの高さにもなり葉も茂って、とても堂々としたものになります。
しかしそれに付けさせる実はわずかに一つだけ!この大切に残された一つの実が栄養分を一手に吸収して、大きくて甘いトウモロコシに成長するのです。こんなに「ぜいたく」に育てられる、ひるぜん高原のトウモロコシがとってもおいしいのもうなづけますね。
そしてそうやって一番先に実を付け、たった一つだけ残された「お兄さんコーン」を横目に、あとの「弟」たちはベビーコーンとして世に出て行くことになります。でもこの弟たちももちろん国産。それもひるぜん高原の採れたて新鮮ベビーコーンということで評判も高いので、高級なレストランへ行ったりするかもしれません。
そこで高級料理の一員となり、高級ワインに浸りながらセレブの会話にうっとりと耳を傾けたりして…。大きくて甘いトウモロコシにはなれなかった弟達も、こうして違う形でお兄さんもうらやむような「出世」をしたりするかもしれませんね。
人生いろいろ、トウモロコシの一生もいろいろですね。
投稿日2008年06月08日 14:18




