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春まだ浅い冬枯れの野に芽吹いた ふきのとうは、ほんとにきれいです。まだ緑が少ない時期ということもありますが、その明るい緑色はハッとするほどの鮮やかさです。
ひるぜんも長く厳しい冬が終わって雪が溶け、ふきのとうが顔を出し、待ちわびた春の訪れが実感できる季節になってきました。そのかわいらしい姿からも「春の使者」という表現がふきのとうにはピッタリだと思います。
そんなかわいいふきのとうは、昔から春の食材として全国各地で利用されてきました。
この冬はよく雪が降り、ここひるぜんはずっと一面の銀世界です。「銀世界」なんて言うとロマンチックですが、実際に住んでいる者としましては「もう十分です…」というのが正直な感想です。我が家も1メートル近い雪に埋もれてしまっていて、毎日雪かきに精を出しています。雪が降ると外に出られないので、どうしても運動不足になりがちですが、そんな時に雪かきは、とてもよい運動になります。大雪が降った日には朝から家族総出で雪かきです。大人が雪をかいていると、小さな子供も真似をしてやりたがるので、ヨチヨチ歩きの孫のスコップまで用意されています。どこの家でも家族の数だけ洗面所に歯ブラシが並んでいるように、ひるぜんの家では家族の数だけ玄関にスコップが並んでいるのです。冬に雪が多いほど、春が待ち遠しいものです。春になって雪が溶けると、真っ黒いひるぜんの土が顔を出します。ふだんは当たり前のように見ていて気にも留めない土ですが、それが雪の中から久しぶりに見えた時には人間はなぜかホッとするものです。
みなさん新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、日本全国お正月ですが、ひるぜんは年末にかけて雪が積もり、ひるぜんらしい雪の中でのお正月となりました。多いところでは50センチくらい積もったので、今シーズンの初滑りを楽しんだスキーヤーやボーダーでスキー場は賑わったようです。
ひるぜんのお正月の迎え方や過し方も、今では基本的には全国の風習とそれほど大きくは違いません。昔は床の間に米俵を積んだり、かまどを派手に祀ったりしたそうですが、そのような風習は残念ながら年々薄れていってしまっています。これは全国的な傾向なので仕方ないのでしょうが。
今回はひるぜんの実りの秋シリーズ第3弾の最終回「タケを採りましょう」です。
きのこ(タケ)のシーズンの秋は過ぎて、今はもう冬になってしまいましたが、きのこシリーズの最終回ということでお送りいたしたいと思います。
タケをたくさん採るには当然のこととして、タケの生える場所を知っておかなくてはなりません。初めての山を歩いてタケを探すにしても、どのようなところにタケが生えるのかを知っておくと広い山を効率よく歩くことができます。
では、どのようなところにタケが生えるのかといいますと、一言で言えば「陽当たりの良い場所」です。こういいますと「えーっ、きのこはジメジメした日陰のようなところに生えるんじゃないのー?」という方も多いと思いますが、そうではないのです。
このコーナーでは今まで『野菜全般』について思いつくことを書いてきましたが、今回からは勝手かつ突然にテーマを変えさせていただきまして、「ひるぜんの四季」について書いていきたいと思います。 といいますのも、私もひるぜんに住んでおりまして身近に恵まれた自然や山の幸、またおいしい野菜が豊富にあるのですから、それらの四季折々の姿を皆様に伝えていくのが一番良いのではないかと改めて感じたからです。ひるぜんはメジャーですからテレビや雑誌などのマスコミにもよくとりあげられています。そこで紹介されているようなひるぜんの姿ばかりでなく、私が日常の生活で接している「本当に身近な自然」を主眼にひるぜんの良さをみなさんに伝えていけたらと思っています。 さっそくですが初回のテーマは『実りの秋・第1弾』です。
野菜がたくさん作られている蒜山ですが、もうひとつの主要な生産作物はやはり「米」です。パン食が増えたとはいえ、米は食生活の中心であり、米作りは日本人の心です。米はその用途によって、食用米・酒米・加工用米そしてもち米などに大別されます。蒜山では食用米と酒米・もち米が生産されていますが、そのうちみなさんが一番興味があるのはやはり、食用米だとおもいます。蒜山で主に食用米として生産されているのは「あきたこまち」という品種です。その名のとおり秋田県が原産で、粘りがあっておいしいお米です。比較的作りやすく、収穫が早いのも特徴です。標高の高い蒜山地方は冬の訪れが早く、11月に入ればみぞれや雪が降りますので、早く稲刈りや脱穀を済まさなければ、田んぼが雪をかぶってしまい、稲が被害を受けてしまいます。そうならないためにもこの地方では収穫の早い米が作られているのです。
最近蒜山で多く栽培されている物に「そば」があります。その昔、蒜山はそばの一大産地で「ひるぜんそば」の名前は有名でした。
その他の蒜山の野菜たちを見てみましょう。どのような顔ぶれがそろっているかといいますと、春のアスパラやほうれん草などに始まり、冬の白菜にいたるまで蒜山では一年を通して四季それぞれに主要な野菜のほとんどが採れます。そしてこれらの多種の野菜の中でも蒜山独特のものや、特産品として産地化が進んでいるものが四季を通してあります。春の根わさびや独活(うど)、夏のキャベツやとうもろこし、秋のミニトマト、冬の白ねぎ、えのきだけ、ぶなシメジなどがそうです。これらが蒜山大根に次ぐ、蒜山産野菜のスター、あるいはその予備軍達です。
蒜山の野菜と聞いて皆さんがまず思い浮かぶのはやっぱり「ひるぜん大根」でしょう。蒜山大根はまさに蒜山の野菜の代表選手で、戦後間もなく栽培が始められて以来、地元の努力もあって全国ブランドとさえいえるほどの、知名度にまで成長した作物です。元祖、蒜山産野菜の大スターなのです。 蒜山大根は『夏大根』です。本来大根の旬は冬で、冬場の大根は柔らかくて甘みがあり、味が良くしみこんだおでんの大根や、寒ブリと炊いたブリ大根などは、もう冬の料理の主役級のおいしさですね。大根は安いのにエライです。このように冬場が旬の大根は逆に言えば、一般的には夏場はおいしい大根ができないとも言えるのです。
ジャージー牛はホルスタインに比べるとひとまわり体も小さくその分乳量も少ないのですが、栄養価の高い濃厚な牛乳を産出するそうです。蒜山産のジャージー牛乳は標準タイプのものでも脂肪分が4.2%あり、他の一般的な牛乳の3%から3.5%と比べると高濃度でコクがあり、甘みもあってほんとにおいしい牛乳です。正に「量より質」という牛乳ですね。そんな濃いめのジャージー牛乳ですが、更にその中でも「無調整」といわれる製品はなお一層濃厚で「本物・しぼりたて!」という感じで、牛乳好きにはたまらない一品です。正に『牛乳の大吟醸』というところでしょうか。蒜山に来たら是非一度この「無調整ジャージー牛乳」を飲んでみて下さい。絶対おすすめです。もちろんおみやげとしてもいいですよ。でも、おなかの弱いおとうさんは「冷や」で飲むのはちょっと要注意かも。余談ですが私は昔このジャージー牛にマジで追いかけられたことがあります。
広大な蒜山高原ではジャージー牛の放牧が行なわれています。緑の草原でのんびりと草を食べている牛たちを見ると、正に「牧歌的」という表現がぴったりです。このジャージー牛というのは、英仏海峡にあるその名も「ジャージー島」というところが原産で、昭和29年から蒜山で飼育が開始されたそうです。日本で乳牛といえば白黒模様のホルスタイン種(牛乳石鹸についているあの牛です)が主流で、このジャージー牛は国内ではわずかに約8000頭が飼育されているだけとのことです。そのうち約2,000頭がこの蒜山高原にいるそうで、ここ蒜山は国内でも有数の「ジャージー牛天国」なのです。
ところでこのスイトンという名前ですが、聞くところによれば「スイッ~と飛んできて、トン!」と立つからスイトンだそうです。スイ~ときてトンでスイトン…この話をはじめて聞いた時、私は昔聞いた落語を思い出しました。その噺は長屋のご隠居が若い衆の質問に知ったかぶりをして答えるというもので、「やかん」や「鶴」の語源を尋ねられたご隠居が苦しい解説をします。それによると「やかん」は、もともとは戦の時に頭にかぶる武具の一種で、それをかぶって戦場で戦っていたところ、遠くから矢が飛んできて頭に当たり「カーン」と鳴ったので、「矢・カーン」=「やかん」となったそうです。う~ん、なんだかなー…では「やかん」には、あの「口」が何でついているのかという若い衆の質問に、ご隠居は「あれはかぶった時に音を聞くための穴じゃ」と答えます。「では耳は2つあるので、あれも両方に付いてないといけないでしょう?」という鋭い質問にご隠居は「両方あると横になって寝る時にジャマになる!」と明快に答えています。これには私も感心しました。説得力があります。ホンとに「やかん」の語源はこうだったのかとも考えたりします。(そんな奴オランやろ~)
蒜山には「スイトン」という妖怪がいるという伝説があります。蒜山のシンボルのひとつとして観光施設や橋の欄干など、あちこちにこのスイトンの像が立っていますが、高速道路の蒜山インターを降りたところの道路脇に立っているものが、一番新しくまた最大のものだと思います。この像は道路を挟んで2体立っているのですが、よく見ると左右のスイトンの大きさが違っています。きっと、オスとメスのペアだと思います。このスイトンは悪い事を考えている者がいると、こらしめに飛んできて、その悪人をバリバリと食べてしまうというなんとも恐ろしい奴です。…
田舎における観光の三大要素は「自然・温泉・土地の味」だと私は思います。最近はこれに「体験」を加えたいと思っているのですが、この4つはそれぞれ観光の目玉になりうるもので、どこの田舎の観光地もこの中のどれかを売り物にしています。そしてそれらに更に磨きをかけて、他に差をつけようと頑張っているのが現状でしょう。蒜山をみてみますと、この3つの要素のうち「自然」は文句なしでしょう。そして「土地の味」。といっても、地面を舐めてみるわけではありません。その土地の特産物ということですが、蒜山には大根、ジャージー乳製品、そば、ワインなどがあり、大スターはいませんが、そこそこ充実しています。こうなると3冠王といきたくなるのですが、残念ながら蒜山には元来温泉がありませんでした。地元の「老人センター」に、昔から土地の人だけが入っていた小さな風呂状のものはありましたが、観光客が入れる本格的な温泉はなかったのです。そこで「ないなら、掘ってやろう!」ということで、数年前に完成したのがこの「快湯館」です。ということですので、この温泉はどこかのように「傷ついた鶴が教えた」とか、「偉いお坊さんが石をどかしたらそこから湧き出した」とかいうような、まことしやかな伝説などはありません。できれば蒜山だから「大きな大根を抜いたらそこから温泉があふれだした…」なんて、伝説の一つもほしいところですが今からそんな話を付けるわけにもいかないでしょうしね。現在は真庭市関連の第3セクターによって運営されています。なにはともあれ、これにより蒜山は「田舎の観光3大アイテム」をそろえることに成功したのです。
これでアナタも蒜山通!!「はんざき」だってバリアフリー貴重な「はんざき」たちですが、蒜山地方でも相次ぐ開発でそのすみかが次第に少なくなってきています。特に河川が開発されると、彼らが身を隠したり産卵したりする場所がなくなってしまいますし、コンクリートで段差ができたりすると移動もできなくなってしまいます。そこでこのあたりでは、河川を改修する際には最近では、「はんざき」のための「専用通路」を、作ってやっています。「はんざき」にもバリアフリーの思いやりです。とは言え「はんざき」からの感想もなければお礼もないし、実際に通っているところを見たこともないので、どれだけ役に立っているのかはわかりませんが。「はんざき」にしてみれば「こんなもんで、お茶をにごすなよ…」と言いたいところでしょうかみなさんも蒜山に来られたら新しい橋や護岸のあたりなどを気をつけて見てみて下さい。もしかしたらこのような構造物が見つけられるかもしれません。そのときには「あれはオオサンショウウオのための、道なんだよ」と、他の人に得意顔で教えてあげて下さい。(写真は蒜山下和地内) 荒井橋付近です
オオサンショウウオは蒜山地域をはじめ、岡山県北あたりでは別名「はんざき」と呼ばれています。その由来は「半分に裂いても生きている」ということからです。「んな奴おらんやろ~」と私も思いますが、それくらい生命力が強いということでしょう。だからこそ大昔からしぶとく、進化もせずに生き残ってこられたのです。そんな「はんざき」は、国の特別天然記念物に指定されています。「特別」ですよ「特別!」天然記念物には奈良公園の鹿やアカウミガメなどがいますが「特別」が付くとなると、雷鳥やトキ、イリオモテヤマネコなどとなり、本当に「特別」の名にふさわしい、日本の希少動物界を代表する面々が名を連ねています。その中にあって「はんざき」は圧倒的に庶民的です。西表島で「イリオモテヤマネコ」を見た!と聞くと誰もが「すごいじゃん」とか「ラッキーだな!」とか思うでしょう。でもこのあたりで「はんざきを見た!」と聞いても「あ、そう。採っちゃだめよ」くらいで済まされてしまいます。
オオサンショウウオは「生きた化石」といわれている、世界最大の両生類の生きものです。大きなものは全長が1mを超えます。「生きた化石」といえば、どこの町内にもそう呼ばれているお年寄りが一人くらいはいるものですが、これは本物です。太古からその姿を変えていないというガンコな生きもので、その進化していないところが値打ちのようです。「進化していない生き物」というと、何か重々しさを感じますが、同じようでも「進歩していない生き物」となると、何かすごいつまらない生きもののように感じてしまうから不思議です。
またママさんの作る手づくりケーキなどのデザートも人気です。私は酒飲みなのでケーキなどにはあんまり興味はないのですが、甘さを抑えたデザートにはうちの妻や娘も気に入ってます。そしてもうひとつこの店で忘れてならないのが手づくりピザ。パリッと焼きあがった薄い生地にたっぷりのチーズが糸を引くピザは超おすすめです。「楽時屋」さんがここへ店を出した頃「あそこのピザというパンのようなもんが、どえらいうまいそうな」と、村のお年寄りの間で評判になったくらいです。
「楽時屋」(蒜山下和真庭市蒜山下和1194-1 ℡0867(67)2666津黒高原スキー場を少し下ったところの道路沿いにちょっとおしゃれなログハウスが建っています。「楽時屋(らくじゃ)」さんという、キッチン&ホテルです。お店の名前の由来は「物事はなまけて楽をしていこう」ということではありません。「あせらず、のんびり気楽にやっていこう」という意味だそうです。マスター一家は奥さんと子ども二人の四人家族。10年ほど前に県南からこの地に移り住んできました。そしてなんと、この一家はこちらに引っ越してきてからのおよそ一年間は、今の場所にテントで暮らしていたのです。このあたりは雪深い蒜山地方の中でも一段と雪が多く(なにせスキー場があるくらいですから)、その中でのテント生活はまさに「越冬隊」ともいえる、恐ろしいものです。でもそれが本人たちの希望によるものでしたから(子どもたちは希望してなかったでしょうが)誰も止められません。まだ子どもさんも小さかったので心配した村役場の職員が「空き家をお世話しますから…」といってもそれをかたくなに拒否し、自分たちの「快適ライフ」を貫き通し、ついに津黒の厳冬を乗りきったのでした(感動)。そうした苦難?を経て完成したのがこの「楽時屋」さんで、今では地域内の人々の憩いの場として、そして観光客のお食事・宿泊スッポットとして定着しています。
津黒山(標高1,118m)の中腹600m~700mにある真庭市営のスキー場です。私がつけたキャッチフレーズは「リフトが待たずに乗れるスキー場!」です。早い話が、大変にすいているという事です。平日なんか、10人位しか滑っていないなんてことはしょっちゅうで、ナンパめあてに行ったりすると大きな空振りに終わってしまいます。でも考えようによっては逆に、相手の女の子(男の子)と、親しくなるチャンスかも。だって他にあんまり人がいないのですからお互いにイヤでも視界に入ってきてしまいますから。ただし「若くて独身で恋人募集中」という人にめぐり合う確立は、超低いと思われますが。やはりここはナンパより、平日人の少ないところでひそかに練習をしようと思っている初心者にはもってこいの場所です。スノボでもスキーでも女の子が「キャー」とか言いながら、少々下手くそなのはかわいらしいのですが、ごついアンちゃんがへっぴり腰で「ギャー」などと言ってヨタヨタしていたら、あまりかっこのいいモノではありません。そんな人はここで、思いっきり転んで練習して、メジャーなスキー場デビューをめざしましょう。